発酵式の二酸化炭素付与装置をDIY

発酵式の二酸化炭素付与装置 水槽コラム
発酵式の二酸化炭素付与装置

発酵式の二酸化炭素付与装置とは

水槽で水草を育てるのに欠かせない要素の一つが二酸化炭素です。多くの水草を健康的に活き活きと育てるには二酸化炭素の付与が必要です。二酸化炭素を付与するためにはいくつかの方法があります。

  • 二酸化炭素ボンベから供給する
  • 発酵にて二酸化炭素を供給する
  • 化学式により二酸化炭素を生成して供給する
  • タブレットや液体にて供給する

この記事で解説するのは「発酵にて二酸化炭素を供給する」方法になります。私の場合は、パンを作るときに使うイースト菌と市販されている砂糖を混ぜることで発酵させ、その際に発生する二酸化炭素を水槽に供給する方法です。比較的簡単に作成できるのでお手軽にやるにはちょうど良いです。

発酵式の二酸化炭素付与装置を作成するのに必要な材料

イースト菌(1〜1.5g)

発酵するために欠かせないイースト菌です。私はパンを作るときに使っている日清 スーパーカメリヤ ドライイーストを使っています。イースト菌は未開封なら常温、開封してもしばらくは冷蔵庫で保管できます。一度に使うのは1g程度なのでこれで十分です。

砂糖(100g程度)

イースト菌が発酵するときに必要となるのが砂糖です。イースト菌は酸素が足りない環境になると繁殖せず、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解してエネルギーを作り出します。この炭酸ガスを利用するのがこの方式です。ペットボトルに砂糖を入れるのが結構手間になるので私はコーヒーなどに使うスティックシュガーの大容量パックを使っています。1本5gなので20本ほど使いますが、ペットボトルに入れるのが楽です。また、イースト菌が食料にしているため、追加する必要がでてきます。その際にもスティックシュガーだと簡単に入れられます。

500mlペットボトル

発酵に使う容器になります。水に必要な材料を溶かし二酸化炭素を作ります。二酸化炭素は水に溶けやすいため、ようは炭酸水を作るようなイメージです。そのため、ペットボトルといっても炭酸水の圧力に耐えられるものが必要です。市販の強炭酸のペットボトルを使うのがおすすめです。

逆流防止弁

ペットボトルをチューブで繋ぎ水槽にいれるのですが、水槽の水が逆流してくるのを防ぐために、逆流防止弁を取り付けます。私は「スターペット 逆流防止弁 S-205」を使っています。

二酸化炭素ディフューザー、または、エアストーン

二酸化炭素を水槽に供給する際の先端につける二酸化炭素ディフューザーです。選ぶ際に注意点があり、発酵式はボンベ式とは違い圧力が弱いので、あまり目が細かすぎるエアストーンでは二酸化炭素が出ません。私は「スターペット CO₂マイクロストーン S-575」を使っています。

エアチューブ

ペットボトル・逆流防止弁・エアストーンを接続するためのエアチューブです。内径さえあっていれば何を使っても大丈夫です。

その他、DIYするための材料や工具

接着剤、キリ、ハサミなど。

発酵式の二酸化炭素付与装置の作り方

そんなに難しいことは実はないです。

ペットボトルの蓋に、チューブを通せる程度の穴をキリで開けます。穴にチューブを通したら、隙間を接着剤でしっかり埋めます。隙間があるとそこから二酸化炭素が漏れてしまうので注意です。

ペットボトルの蓋の加工

ペットボトルの蓋につけたチューブと逆流防止弁を接続します。反対側にもチューブを取り付け、先端にエアストーンを接続します。

逆流防止弁を接続

ペットボトルの中に、ぬるま湯(30度程度が最適)300〜400ml、イースト菌(1〜1.5g)、砂糖100g程度を入れてよく混ぜます。その後、ペットボトルの蓋を閉めれば完成です。部屋の温度にもよりますが、しばらくすると発酵が始まり、早ければ1時間程度でぶくぶくと二酸化炭素が出始めます。

発酵式の二酸化炭素付与は、イースト菌が砂糖を発酵させて動作するものなので発酵が弱まると二酸化炭素の勢いも弱まります。感覚として1週間〜2週間程度で二酸化炭素が出なくなります。二酸化炭素の勢いが弱まったタイミングで砂糖を足すと少し長持ちします。完全にでなくなったら中身を一度リセットすると良いでしょう。

砂糖を足す場合はゆっくりと慎重に足してください。一度に入れてしまうと炭酸が吹き出します。

発酵式の二酸化炭素付与装置を導入してから、水槽の水草の育ちがとても良くなりました。照明の当て方によっては、気泡をつける水草もいるのでとても綺麗です。

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